元パン屋親父の独り言ブログ


by panepane2
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

実は皆さんに言っていなかったことが・・・。

a0300098_17454650.jpg

コレ。
実はこの二つのフィセル。
土曜日の午前中に焼いたものと、午後に焼いたもの。
同じように見えて違うんです。
どう違うか。
粉の種類もその他の配合もほぼ一緒。
そう、ほぼ。
実は使用しているイーストの量が違います。
違うといっても、「分割成形のタイミングが違うから、微妙に量を変えてあります。」といった程度ではなく。
割合で言えば倍以上違います。倍とは言っても0.03%か0.08%かといったところですが。
で、これによって何が違うかといえば、一次発酵温度。あ、もちろん発酵時間も違いますが。
同じ低温長時間発酵とはいっても前者は18度前後。後者は3度前後。
後者では冷蔵庫発酵なので分割のタイミングの幅がスゴ~く広い。
前者では、ほぼ毎日同じ時間に分割しており、分割のタイミング幅が狭い。
では、実際に商品としてはどう違うかと言えば、前者は発酵による香り、そして味が後者に比べて明らかに良い。でも、食感が硬い。
後者では、香り、味が薄いけれども食感は軽く食べやすい。
最近の長時間発酵をしているパン屋さんでは後者が圧倒的に多いのでしょう。
パンの味、食感も万人受けしますしね。
でも私のようなアルトファゴス時代に定温長時間発酵(そう、「テイオン」はテイオンでも定温長時間)に味覚が慣れてしまったものには冷蔵低温長時間発酵のパンが物足りなくて。

土曜の2便の冷蔵発酵は作業性を考えての冷蔵なのですが、最近この「軽さ」も捨てがたくなってきてしまいまして・・・。
歳でしょうか。

こうして発酵温度の違いでどうしてこうも違うものになってしまうのか。
ま、なんとなくは分かっていますが、あまりグダグダ言うと「根拠の無いことを良くもしゃあしゃあと・・・。」と言われてしまいそうなので今回は止めておきます。
そうなんですよ。パン屋さんとは言ってもみんな発酵のこととか、はっきりと理解している人ばかりではないんです。(開き直り?)
現象として身についていればいいのかな?なんても思います。
だって、必ずしもパン技術のプロさん達が、誰でも美味しいと言ってもらえるパンが作れるかっていうと違いますからね。
よく、私はパン屋さんとして「美味しいパンだけ作っていればいいってもんじゃないよ。」と言います。
やっぱりお客さんを見ながらパンは作らなくちゃいけないと思う。
ま、自分で言っておきながら苦労している点でもありますがね。

・・・でもね。いるんです。
自分の作っているパンの味も知らなければ、自分のお店の商品ラインナップを知らない、価格なんて以ての外ってパン職人が・・・。
自分もそんな時期があったかな。
悲しいことですよね。
ベーカーズの5人で集まった時によく話が出ます。
同じ価値観を持ったパン職人の少ないこと少ないこと。・・・と。


あ、いつの間にやら、かなりの脱線。


皆さんは前者のフィセル、後者のフィセルどっちが好きですかね。


さ、GW中はズ~っと仕事。
来週の臨時休業まで頑張りますよ。
では、月曜日にお会いしましょう。
[PR]
Commented by mon at 2014-05-03 20:26 x
家庭で18度一定は不可能なんですよね…
こればっかりは無理です(ToT)

パン理論、私も勉強中です!
パンは科学ですね♪



Commented by panepane2 at 2014-05-05 18:12
mon様
こんにちは。
先程はありがとうございました。
もう何もありませんでしたが・・・。
そうですよね~。18度で一定。普通は無理です。
でもアルトファゴス時代にはエアコンを一晩中つけて一定温度を作っていましたね~。
なんて罰当たりなんでしょ。
日本橋のフォートナム&メイソンでも空調が効いてるとはいえ、室温で一次発酵させていた時期もありました。
お風呂場なんか比較的温度一定ですから、どこまでイーストが減らせるかやってみても面白いかもしれませんね。
志賀さんが長時間発酵を始めたきっかけは、ある従業員の「イーストはどこまで減らせるか?」がきっかけになったと聞いたことがあります。
是非お試しを・・・。
ちなみに測りきれないほど少量のイーストになる場合は老麺を仕込んでから、その老麺を使用して仕込むと良いですよ。
宿題です。(ウソです。)
by panepane2 | 2014-05-03 18:39 | パン日記 | Comments(2)